恐らく皆さん一度は悩むチューニング。
演奏を左右するくらい超大事。
ですが、ネットで検索してみても、
「均等に張る」「対角線上にボルトを締める」
「裏表のバランス論」「ミュートの方法」
など手順や概要の記載はあるものの、
具体的な調整方法は記載が少ないように思います。
自分で言うのもなんですが、
チューニングには自信があるので、
生徒さんから質問があった場合には、
「こういうところを聴いて調整しますよー!」
というポイントを実演しながら、
また、実際に自分でテンションを変えてもらいながら
自分なりのやり方をお伝えしています。
ところで、皆さんはスタジオに入って
チューニングだけを練習した事はありますか?
自分が第一に伝えるチューニングの上達方法はズバリ
「経験あるのみ!」です。
が、それだけではアドバイスにならないので、
均等に張っていく方法や合わせるべき聴き所、
裏表のバランスの張り具合での音の変化、
セット全体での調整方法といったコツを教えた上で、
「チューニングは経験だから、沢山練習してね!」
と伝えます。
ヘッドを均等に張っていくスキルや、
ドラムが鳴るポイントを探すスキルは、
すぐ身につくものではありませんが、
コツを知った上で練習を重ねることで必ず上達します。
また、スキルも大事ですが、一番重要なのは、
シェルの振動や余韻の聴き分けと、
その基準を信じる自分の中の感覚です。
一度その感覚を掴めばしめたもので、
ピッチ調整の自由度も、チューニングが
決まるまでのスピードも飛躍的に上がりますよ!
という事で、、、
自分なりのチューニングのポイントを挙げていきますね!
①『空気の振動を意識する』
一番大事な心構えです。
ピンと来ないかもしれませんが、音=空気の振動です。
シェルの素材、口径、深さ、またヘッドの種類によっても
張り具合は変わりますが、叩いたときにシェルとヘッドの振動が、
体(骨)に伝わってくるポイントがあります。
耳で聴こえる音だけで調整するのではなく、
空気の振動を感じられるところを探ってい事で、
心地良い音を作る事が出来る様になります。
②『ドラム「セット」として音を作る』
もちろん調整は各ドラム一つずつ進めていきますが、
最終的にはセット全体で一つの楽器として鳴らすようにします。
勘違いしがちですが、各ドラムの共鳴こそ大事。
しっかり鳴るポイントで調整出来ていれば、
メンバーさんやPAさんにうるさがられる事も無いはずです。
ドラムだけのチューニング段階で音をまとめようとしすぎると、
音圧や余韻がのない、つまらない音になりがちですので要注意です。
③『聴き手にどう聴こえるか想像する』
チューニングはドラマー一人で行うものですが、
「バンドメンバー、お客さんにはどう聴こえるか」
を考えずにチューニングをしていませんか?
試して欲しいのですが、聴く場所がドラムの前
(キックのフロント側)と後ろ(普段叩く側)だけでも
全然聴こえ方や、空気感が違うのが分かると思います。
自分以外の人が聴く音=振動を想像しましょう。
また、ドラムだけではなく他の楽器と混ざった時、
マイクを通した時にも聴こえ方は変わってきます。
リハやライブの録音、レコーディングのミックス前後の音を
よく聴き直して音の想像力を養いましょう。
いずれも感覚的な事なので伝わりにくい事とは思います。
しかし、チューニングの練習を重ねるにあたって、
上記に着目して試行錯誤する事で、自分なりのポリシーや、
方法が確立出来てくる事と思います。
最後に具体的な調整方法を書いていきます。
動画もありますので参考にして下さい。
動画内の字幕にも記載はありますが、
こちらにもポイントを箇条書きしておきますね。
『裏ヘッドから調整する』
『ピッチ確認は手や指で』
『アタックではなく余韻を合わせる』
『チューニングキーは少しずつ回す』
『ピッチ変更は締める方で終わらせる』
(緩める場合は大きく緩めて少し締める)
それではどうぞご覧下さいませ!
動画の使用セットは、レッスンスタジオとして
利用させて頂いている「BLstudio西大須店304st」
の常設セット「TAMAスタークラッシックメイプル」。
スネアは私物の「kitanoチタン14*4」。
動画よりも生音の振動を感じて頂ければ、
より理解が深まると思いますので、
詳しく知りたい方は是非レッスンにお越し下さい!
モーラー奏法での音色表現の説明と併せて、
音の変化をより実感して頂ける事でしょう!
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